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鉄鋼業界 高炉メーカの業績について調べてみた ~JFEホールディングス~

はじめに

今回は新日鉄住金に続いてJFEホールディングスについて調べていきます。JFEホールディングスは国内では第2位、世界では第8位の粗鋼生産量を誇る高炉メーカです(2015年時点)。JFEホールディングスは2002年にNKK(日本鋼管)と川崎製鉄が経営統合により発足しました。

それではJFEホールディングスについてみていきましょう。

以下は目次です。

 

JFEホールティングスの事業

JFEホールティングスの事業は「鉄鋼」「エンジニアリング」「商社」の3つのセグメントに分類されます。セグメント毎の売上高の割合を以下のグラフに示します。


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JFEホールティングス 第14期 有価証券報告書より。

JFEホールディングスの売上の半分以上が鉄鋼事業によるものであり、同社の主力事業は鉄鋼事業です。それに次いで商社事業、エンジニアリング事業となっています。JFEホールディングスは鉄鋼事業および商社事業に注力している会社であるといえます。


セグメント毎の主要品目・事業内容をJFEホールティングスの第14期有価証券報告書より以下の表にまとめました。

セグメント 主要品目・事業内容
鉄鋼 鉄鋼製品・半製品、チタン製品、鋼材加工製品、化学製品、素形材製品、各種容器類、鉱業・鉱産品、鉄鋼スラグ製品、機能素材、合金鉄、各種耐火物、築炉工事、各種運送事業・倉庫業、土木建築工事など
エンジニアリング ガス・石油・水道パイプライン、LNG・LPG等各種タンク、太陽光・地熱・バイオマス等再生可能エネルギー発電設備、都市ごみ焼却炉、水処理システム、使用済みプラスチック等のリサイクルサービスなど
商社 鉄鋼製品、溶材、鉄粉、鋼材加工製品、製鉄原材料・資機材、非鉄金属製品、化学製品、石油製品、紙製品、船舶など

 

JFEホールディングスの業績の推移

売上高と営業利益の推移

以下のグラフに売上高の推移と営業利益率の推移を示します。

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JFEホールディングスの有価証券報告書より


2010年に売上高が落ち込んでいますが、その後落ち込み前の水準まで回復しています。景気などの影響により売上が落ち込む時期がありますが、売上高は変わっていません。
一方、営業利益率は2007年から2010年にかけて急激に低下し、それ以降回復せず横ばいで推移しています。


以下のグラフに営業利益の推移を示します。

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JFEホールディングスの有価証券報告書より


2007年~2009年には高い営業利益をあげることが出来ていますが、それ以降は低迷が続いています。


売上と営業利益について以下のことが分かりました。

  • 売上高は一時的に落ち込む時期があったが大きく変化はしていない
  • 2007~2009年の高い営業利益をあげることができていたが、それ以降は業績が低迷している

総資産の推移

以下のグラフに総資産・自己資本比率・総資産営業利益率の推移をしめします。

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JFEホールディングスの有価証券報告書より


総資産額に大きな変化は無く、営業利益をあげることが出来なくなっているため総資産営業利益率は低下しています。一方、自己資本比率は上昇傾向にあり、2016年3月期では42%となっています。

資産について以下のことが分かりました。

  • 総資産額は変わっていない
  • 総資産額に大きな変化がなく、営業利益をあげることが出来なくなっているために総資産営業利益率は低下している
  • 自己資本比率は上昇傾向で、2016年3月期は42%であった

セグメント別の業績

以下はセグメント別の売上と利益率の推移を示すグラフと、セグメントごとの売上および利益率の平均値を示すグラフである。


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JFEホールディングスの有価証券報告書より

  • 注意
    • 売上および利益はセグメント間のやり取りを控除する前の値である
    • 利益は経常利益を記載している
    • 造船事業、都市開発事業、LSI事業に関しては、セグメント情報から記載がなくなったため、ここでは記載していない

鉄鋼事業の売上および利益率の低迷が2010年以降続いていますが、事業全体の中では売上および利益率が最も高く、JFEホールディングスの主力事業であることが分かります。また、エンジニアリング事業の売上高は鉄鋼事業と比較すると小さく、同社の業績に与える影響は大きくありません。さらに、商社事業は売上高こそ高いものの利益率が1%と低くなっており、鉄鋼事業と比べると業績に与える影響は小さくなっています。


以下のグラフにセグメント別の利益および全体に占める割合の推移を示します。


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JFEホールディングスの有価証券報告書より

  • 注意
    • 売上および利益はセグメント間のやり取りを控除する前の値である
    • 利益は経常利益を記載している
    • 造船事業、都市開発事業、LSI事業に関しては、セグメント情報から記載がなくなったため、ここでは記載していない

鉄鋼事業の利益は2010年以降低迷しており、他の事業の利益は横ばいとなっています(全体に影響を与えるような変動が無い)。また、鉄鋼事業の利益が全体の過半以上を占めており、JFEホールディングスの利益の大半が鉄鋼事業によるものです。


セグメント別の業績について以下のことが分かりました。

  • 鉄鋼事業の売上、利益率が他の事業に比べて高く、JFEホールディングスの主力事業となっている
  • エンジニアリング、商社事業がJFEホールディングスの業績に与える影響は限定的である
  • 鉄鋼事業の売上、利益は2010年以降低迷している
  • 利益の大半が鉄鋼事業によるものである

海外売上の推移

以下のグラフに地域別の売上シェアおよび売上高の推移を示します。

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JFEホールディングスの有価証券報告書より

  • 注意
    • セグメント間のやりとりを控除後の値
    • 2007-3~2010-3のアジアとその他をその他として計上


海外売上の割合は約3割程度で変わっていません。国内売上の割合が高いです。また、海外売上高、国内売上高ともに横ばいです。


海外の売上について以下のことが分かりました。

  • 海外売上の割合は約3割程度で変わらず、国内売上が主である
  • 海外売上高、国内売上高ともに横ばいである

おわりに

今回JFEホールディングスについて調査して以下のことが分かりました。

  • 売上は成長しておらず、営業利益は2010年以降低迷している。
  • 総資産額は変わっていない
  • 自己資本比率は上昇傾向で2016年3月期は42%である
  • 鉄鋼事業の売上高や利益率が他事業と比べて最も高く、鉄鋼事業がJFEホールディングスの柱となる事業である
  • 利益の大半が鉄鋼事業によるものである
  • 鉄鋼事業の売上、利益ともに2010年以降は低迷している
  • 海外売上の割合は約3割程度で変わっていない
  • 海外売上高、国内売上高ともに変わっていない


今回はここまでです。