合同製鉄の事業
合同製鉄は「鉄鋼」「その他」の2つの事業を行っています。各事業が売上に占める割合を以下の図に示します。
合同製鉄の有価証券報告書より
鉄鋼事業が売上の99%を占めており、合同製鉄は鉄鋼事業のみを営んでいるといって良いでしょう。
各事業の内容をの合同製鋼の有価証券報告書より以下の表にまとめました。
セグメント | 主要品目・事業内容 |
---|---|
鉄鋼 | 各種大形・中形形鋼・軌条・構造用棒鋼・鉄筋用棒鋼・線材の製造及び販売、棒鋼加工製品・線材加工製品等の製造及び販売、機械・製鋼原料等の販売 |
その他 | 不動産の管理・賃貸等 |
合同製鉄の業績の推移
売上高と営業利益の推移
以下のグラフに売上高の推移と営業利益率の推移を示します。
合同製鉄の有価証券報告書より
売上高は2010年に大きく落ち込んでいます。その後、売上高は若干回復したものの2008年・2009年の水準までは至らず、横ばいで推移しています。営業利益率についても2010年に大きく落ち込み2014年まで低迷が続いていましたが、その後は回復傾向にあります。
以下のグラフに営業利益の推移を示します。
合同製鉄の有価証券報告書より
営業利益は2010年に大きく落ち込んで以来低迷が続いています。2015年以降上向いてはいますが、2007~2009年の水準には及んでいません。
売上と営業利益について以下のことが分かりました。
- 売上・営業利益ともに2010年に落ち込んだ後、低迷が続いている
- 2015年以降回復傾向にはあるものの以前の高い水準には達していない
総資産の推移
以下のグラフに総資産・自己資本比率・総資産営業利益率の推移をしめします。
合同製鉄の有価証券報告書より
総資産額は2007年から変わりありません。自己資本比率は上昇傾向で2016年は54%となっています。一方、総資産営業利益率は営業利益が低迷しているため同様に低迷しています。
資産について以下のことが分かりました。
- 総資産額は2007年から変化していない
- 自己資本比率は増加傾向で2016年は54%である
- 総資産営業利益率は低迷している
セグメント別の業績
以下はセグメント別の売上と利益率の推移を示すグラフと、セグメントごとの売上および利益率の平均値を示すグラフである。
合同製鉄の有価証券報告書より
- 注意
- 2007-3~2009-3はセグメント情報が無いため、グラフにしていない
- 数値はセグメント間のやりとりを消去前の値
売上のほぼ全てが鉄鋼事業によるものとなっています。その他事業は売上は極めて小さいものの利益率は高くなっています。
以下のグラフにセグメント別の利益および全体に占める割合の推移を示します。
合同製鉄の有価証券報告書より
- 注意
- 2007-3~2009-3はセグメント情報が無いため、グラフにしていない
- 数値はセグメント間のやりとりを消去前の値
その他事業から毎年安定した利益が得られていますが、全体から見るとその額は小さく、鉄鋼事業による利益が大半を占めています。
セグメント別の業績について以下のことが分かりました。
- 鉄鋼事業の売上は大きいが利益率は低い
- その他事業の売上は小さいが利益率は高い
- 鉄鋼事業が利益の大半を稼いでいる
- 額は小さいが、その他事業が毎年安定して稼いでいる
海外売上の推移
以下のグラフに地域別の売上シェアおよび売上高の推移を示します。
合同製鉄の有価証券報告書より
- 注意
- 2007-3~2009-3はセグメント情報が無いため、グラフにしていない
- 数値はセグメント間のやりとりを消去前の値
海外売上比率は低く、2016年は6%であった。日本とアジアの売上は2011年以降横ばいか、緩やかな減少傾向にある。海外売上比率は減少傾向にある。
海外の売上について以下のことが分かりました。
- 2016年の海外売上比率は6%である
- 日本とアジアの売上はどちらもの2011年以降横ばいか、緩やかな減少傾向にある
- 海外売上比率は減少傾向にある
おわりに
今回合同製鉄について調査して以下のことが分かりました。
- 売上、営業利益ともに2010年頃に落ち込んだ後、回復傾向にあるが以前の水準には至っていない
- 鉄鋼事業が主力事業であり、利益の大半を稼いでいる
- その他事業は売上が小さいものの収益性が高く、毎年一定の利益を稼いでいる
- 海外売上比率は減少傾向にあり、2016年は6%であった。
今回はここまでです。