好奇心の種を育てる

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ユニチャーム ペット事業の営業利益が減少した原因は何か?

はじめに

以下の記事でユニチャームの業績について調査しました。

ユニチャームの業績を調べてみた - 好奇心の種を育てる


これをみると、ユニチャームのペット事業の利益率は2011年以降急激に低下しており、ペット事業は相当苦戦しているようにみえます。

  • ペット事業の利益率が低下した原因は何なのか
  • 本当にペット事業は苦戦を強いられているのか

について興味があったので調べてみました。

ちなみに、ユニチャームのペット事業の売上は全体の10%程度で、ユニチャームの業績に与える影響はそれほど大きくありません。

ユニチャームのペット事業の業績推移

過去にも調べていますが、ペット事業の業績を再度載せておきます。

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ユニチャームの有価証券報告書より


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ユニチャームの有価証券報告書より


ペット事業の売上は増えていますが、営業利益率は大きく下がっています。また、営業利益の額そのものも減少しています。
2010-3から2012-3にかけて何かがあり、その影響で利益が落ち込んでいるようです。

ペット事業の営業利益の額が落ち込んでいる原因

ペット事業の営業利益が落ち込んでいる原因は、ずばり「のれん償却費と減価償却費」です。
以下にペット事業の営業利益に減価償却費およびのれん償却費を加算したグラフを示します。

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ユニチャームの有価証券報告書より

  • 注意
    • 2014-3ののれん償却費には減損費用を含んでいる
    • 減損の詳細は有報からは読み取れなかった


2010-3期以降の償却前利益は横ばいで減少していません。また、のれん償却費と減価償却費が営業利益を圧迫していることがわかります。
これは、事業拡大のための買収と設備投資が原因です。

これは悪いことではなく、ユニチャームがペット事業に注力していることの現れです。


それでは、ユニチャームはどの程度ペット事業に投資しているのでしょうか。
以下に、ペット事業への設備投資額・研究開発費・買収(吸収合併・資本参加含む)費用の推移を示します。


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ユニチャームの有価証券報告書より


研究開発費および設備投資額は年々増加しています。特に設備投資額の増加が著しいです。2007-3期と比べると2016-12期は4倍(約20億円)の設備投資を行っています。

また、2011-3期と2012-3期に買収を行っています。2011-3期にユニ・チャームペットを吸収合併するために約650億円(のれん550億)、2012-3期にThe Hartz Mountain Corporation(米国のペット用品会社)の株式を51%取得するために約130億円(のれん30億)を投じています。ユニチャームは、のれんを20年以内に均等償却しているので、年間29億円の償却費が発生することになります。


少し乱暴ですが、設備投資による減価償却費負担増が10億円、事業拡大のための買収によるのれん償却負担増が30億円あり、営業利益が圧迫されたのだと考えると、2010-3期以降の営業利益減少については説明できます。

ペット事業の償却前の利益率はほぼ横ばい

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ユニチャームの有価証券報告書より

ペット事業の償却前の利益率はほぼ横ばいが、若干の減少傾向にあります。これを見る限り、ペット事業は順調に伸びているといえます。拡大を目指すために利益率が低下するのは良くあることなので、この程度の利益率低下は許容範囲内です。ペット事業はパーソナルケア事業と同程度の売上成長をしており、パーソナルケア事業に続く第2の収益源になることを期待できそうです。まぁ、5年10年は待たなくてはならないでしょうけども。

今回はここまでです。