旭化成の事業
旭化成は「ケミカル・繊維」「住宅・建材」「エレクトロニクス」「ヘルスケア」の4つの事業を営んでいます。
各事業が売上に占める割合を以下の図に示します。
旭化成の有価証券報告書より
各事業の内容を旭化成の有価証券報告書より以下の表にまとめました。
セグメント | 主要品目・事業内容 |
---|---|
ケミカル・繊維 | 各種石油化学製品、汎用樹脂、合成ゴム、機能樹脂、樹脂加工品、家庭用消費財、機能膜、機能化学品、化薬等、化合繊及び不織布、繊維製品 |
住宅・建材 | 「ヘーベルハウス」等の請負住宅、マンション等の分譲住宅、リフォーム事業、不動産流通事業、顧客への住宅ローンの貸付、軽量気泡コンクリート(ALC)「ヘーベル」、高性能フェノールフォーム断熱材「ネオマフォーム」 |
エレクトロニクス | 電子部品、電子材料 |
ヘルスケア | 医薬事業、人工腎臓、血液浄化器、白血球除去フィルター、ウイルス除去フィルター等、救命救急医療領域における各種医療機器並びにソフトウェアの製造・販売及びサービスの提供 |
旭化成の業績の推移
売上高と営業利益の推移
以下のグラフに売上高の推移と営業利益率の推移を示します。
旭化成の有価証券報告書より
以下のグラフに営業利益の推移を示します。
旭化成の有価証券報告書より
売上は若干増加しています。
営業利益も若干増加しています。
営業利益率は横ばいです。
営業利益率の平均は6.5%とやや高いです。
また、営業利益・営業利益率の推移を見ると、旭化成は景気循環の影響を受けていることが分かります。
総資産の推移
以下のグラフに総資産・自己資本比率・総資産営業利益率の推移をしめします。
旭化成の有価証券報告書より
総資産は増加しています。
自己資本比率はやや増加しています。
2016-3の自己資本比率は47%です。
セグメント別の業績
以下はセグメント別の売上と利益率の推移を示すグラフと、セグメントごとの売上および利益率の平均値を示すグラフである。
旭化成の有価証券報告書より
- 注意
- 数値はセグメント間のやりとりを消去前の値
- 2007-3~2009-3の「ケミカル」「せんい」を「ケミカル・繊維」と記載
- 2007-3~2009-3の「ホームズ」「建材」を「住宅・建材」と記載
- 2007-3~2009-3の「ファーマ」を「ヘルスケア」と記載
- 2010-3~2014-3の「ケミカル」「繊維」を「ケミカル・繊維」と記載
- 2010-3~2012-3の「医薬・医療」を「ヘルスケア」と記載
- 2010-3~2014-3の「住宅」「建材」を「住宅・建材」と記載
- 2013-3~2014-3の「医薬・医療」「クリティカルケア」を「ヘルスケア」と記載
以下のグラフにセグメント別の利益および全体に占める割合の推移を示します。
旭化成の有価証券報告書より
- 注意
- 数値はセグメント間のやりとりを消去前の値
- 2007-3~2009-3の「ケミカル」「せんい」を「ケミカル・繊維」と記載
- 2007-3~2009-3の「ホームズ」「建材」を「住宅・建材」と記載
- 2007-3~2009-3の「ファーマ」を「ヘルスケア」と記載
- 2010-3~2014-3の「ケミカル」「繊維」を「ケミカル・繊維」と記載
- 2010-3~2012-3の「医薬・医療」を「ヘルスケア」と記載
- 2010-3~2014-3の「住宅」「建材」を「住宅・建材」と記載
- 2013-3~2014-3の「医薬・医療」「クリティカルケア」を「ヘルスケア」と記載
「住宅・建材」「ヘルスケア」事業が伸びています。
「ケミカル・繊維」事業は横ばいです。
海外売上の推移
以下のグラフに地域別の売上シェアおよび売上高の推移を示します。
旭化成の有価証券報告書より
- 注意
- 数値はセグメント間のやりとりを消去後の値
- 2007-3~2010-3の「東アジア」「その他」を「その他」と記載
海外売上比率は増加しており、2016-3は35%です。
おわりに
今回旭化成について調査して以下のことが分かりました。
- 売上・営業利益が若干増加しています
- 営業利益率は横ばいです
- 営業利益率の平均値は6.5%とやや高いです
- 総資産は増加しています
- 自己資本比率はやや増加しています
- 2016-3の自己資本比率は47%です
- 「住宅・建材」「ヘルスケア」事業の売上と利益が成長しています
- 「ケミカル・繊維」事業は横ばいです
- 海外売上比率はやや増加しており、2016-3は35%です
旭化成の「住宅・建材」「ヘルスケア」事業は成長しています。
悪くない企業です。
投資判断は「住宅・建材」「ヘルスケア」事業の今後の見通しによります。
また、旭化成は景気循環の影響をおおいに受ける会社です。
投資をするなら景気が悪く、業績が落ち込んだ際にしたほうがよいでしょう。
今回はここまでです。