2021年 IPO 気になった銘柄ざっくり紹介その1

概要

ここでは2021年に新規上場した銘柄のうち、1ページ丸ごと使って詳しく取り上げるほどでもないんだけれど個人的に気になっている銘柄を紹介します。

記事が長くなっても読むのが大変だと思うので3社づつに分けて書いていこうと思っています。

今回は以下の3社です。

6613 QDレーザー(レーザーデバイス)
4173 WACUL（企業ページの自動改善提案サービス）
4174 アピリッツ(webソリューション、ゲーム開発)

6613 QDレーザー

レーザーデバイス事業では自社のレーザーデバイスを販売している。測定、加工、半導体のフォトニクス用光源など様々な用途がある模様。こちらは黒字だが利益率は3%程度と低い。

また、レーザーアイウェア事業では弱視の人のために網膜に直接映像を投影する装置を販売している。こちらは赤字だがこれから投資を回収できる見込みらしい（社長インタビューによると)。

業績はずっと赤字で投資しずらい会社だけれど、レーザーアイウェア事業には夢があってロマンを感じる。

レーザーアイウェアの原理と実物。

2022年3月期2Q決算説明会資料 p24,p28より引用

全然別の会社だけれど7779 サイバーダインもロボットスーツHALっていう製品を持っていて面白いですよね。こちらも赤字で投資には適しませんが。

4173 WACUL

デジタルマーケティングにおけるコンサルビジネスを営んでいます。「AIアナリスト」という顧客のwebページの改善提案をしてくれるサービスが伸びてる模様。最新決算期で黒字化を達成、同サービスの伸びによっては利益がさらに改善されるかも。クロスセルを推進。個別コンサルのノウハウを「AIアナリスト」に還元するというスタイル。

AIアナリストはGoogle Analyticsのデータと連携することで自動で改善提案して、効果検証レポートまで出してくれるらしいです。利用数も増えています。ただ、少し伸び悩んでいるように見えますが。

事業計画及び成長可能性に関する事項について p11,p30より引用

クロスセルも伸びています。AIアナリストを使って気に入ったら、AIアナリストSEOやAIアナリストADなど他のサービスも併用していくということでしょう。

事業計画及び成長可能性に関する事項について p27より引用

おそらく、いまのご時世だと企業サイトで商品の認知度を上げたいけどアクセスがないって困っているってところはいっぱいありそうだから、こういうサービスは需要があると思う。認知されればそこそこ使われうるサービスなんじゃないかと。

4174 アピリッツ

webサイト、webシステム、ECサイト開発を行うwebソリューション事業と、自社ゲーム開発、ゲーム受託開発、クリエイター派遣を行うオンラインゲーム事業をおこなっている。いずれも上流工程から下流工程まですべての工程を受け持つことが可能。

webソリューション事業は顧客継続率80%(2021年1月期)と非常に高く、なかなかいい事業をやっています。利益率も高いし、あと顧客との関係も直接持っているはずなのでこの点も良いです。IT需要が高まっており、小規模な案件が非常に増えているようなので、事業環境はいいのだろうと思っています。今のいい時期にコツコツ顧客資産を積み重ねて大きくなっていくんじゃないかと期待しています。

オンラインゲーム事業は売上は大きいですが利益率が非常に低いです。同社の全体の利益率を下げているのはこの事業なんですが、同社の事業はフロー型の収益構造なのでこうやって複数のビジネスをやってリスク分散するのは必要なのかなと思っています。ゲーム受託開発、クリエイター派遣もしており、売上は安定しやすいです。あと、やはり自社開発のゲームがヒットしたら大きいですから夢があります。また、大型の運営移管案件も引き受けることが出来き、ノウハウがしっかりある印象を受けます。さらにいうと、利益率が低いのはたぶん自社ゲームの売れ行きが悪いっていうことなんじゃないかと勝手に思っています。

いずれの事業も売上は着実に成長しています。