プログラミングと株式投資のブログ

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2025年に取り組みたいこと EDINETのXBRL解析の進捗について その3

はじめに

前回までで取得したデータを再分類し、有利子負債はいくらとか在庫はどれだけ持っているということがわかるようになりました。
 
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そこから実際にグラフを作ってデータを可視化できるようになりましたので記事にしました。年度内にちゃんと進捗がありよかったです。
 

グラフの自動作成

グラフの作成はMatplotlibという超絶便利なグラフ作成用ライブラリを使ってもよかったのですが、XBRLから得られたデータ以外のデータを混在させてグラフを作ったり、会社ごとにカスタマイズしたグラフを作ったりすることがあるだろうという想定のもと、エクセルを使うことにしました。エクセルだったらその場でデータを追加したり、グラフの形式を変更したりが簡単なので。
 

  1. XBRLから財務データをcsvファイルとして生成する
  2. csvファイルからほしい部分だけをエクセルファイルに抜き出す
  3. エクセルに予め作っておいたグラフがcsvファイルからのデータで再生成される

といった手順でグラフを自動生成しています。
 
具体的にはエクセル中に以下のようにcsvデータの書き込みエリアをあらかじめ作成しておき(ここからここが書き込みエリアだよという列を作成してある)、マクロを走らせるとここの数値が更新され、グラフも更新されるみたいなつくりになっています。


 

自動作成とは言いながら各工程の連結は自分でボタンを押したり、csvファイルをエクセルに取り込んだりしているので半自動な状態ではありますが、手で有報からデータを抜き出してグラフを作るよりは簡単になりました。
 
やってみるとXBRLからのデータ抽出が上手くいかない会社がまだ沢山あるのでそこを解消するのが結構大変そうです。やはり、ここが一番の課題ですね。
 

自動生成したグラフの例

フリーキャッシュフロー

今回自分がほしかったのはフリーキャッシュフローのグラフで以下のように自動生成できるようになりました。


 
フリーキャッシュフローのグラフを見ることで

  • 投資負担の重さ
  • 運転資本負担の重さ
  • 十分な利益が出ているのか

といったことがわかり、自分は結構重視しています。

例えば上のグラフの例だと、利益はちゃんと出ているのだけれど投資が結構重い(あるいは重い時期の)事業なんだなとわかります。この会社は営業利益率が10~20%あるんですが、フリーキャッシュフローの値自体はトントンだったりします。これが悪いことなのかは別の話ですが。
 

投資キャッシュフローの内訳

投資キャッシュフローの内訳もグラフにしてみました。

投資キャッシュフローなんかはマネックス証券の銘柄スカウターで推移はわかるのですが、今のところ(そのうち変わるかもしれませんが)内訳はわかりません。会社によっては事業外の投資、定期預金だったり、有価証券の売買などが混ざっているので、事業投資額自体の推移が分かるのは自分としてはうれしいです。
 

グラフを作ってみての使用感

会社の第1印象を見るためのツールとしては銘柄スカウターに圧倒的に負けているように思います。XBRLからのデータの抽出過程を経る必要があるのが面倒くさいです。途中でエラーは出るし、場合によっては今のロジックでは対応できないケースもあるので。

今のところ

  1. 銘柄スカウターで会社の第1印象を評価する
  2. 印象がよいならXBRLから自動生成したグラフで追加評価する

ようなやり方が効率的なように思います。
 
使い勝手はまだよくないですが、ある程度自動で追加情報を取得できるようになったのは成果として認めてよいように思っています。
 

おわりに

とりあえずグラフが作れるようになったので、しばらくは会社の調査に使ってみようと思っています。


今回はここまでです。